Finance2025.03.05 / 6 min read
タワーマンション売却時の譲渡所得税、いくら・いつ発生するか
売却時の税率は保有期間によって大きく変わり、短期譲渡と長期譲渡の差は想像以上に大きくなります。
タワーマンションを売却する際、譲渡益にかかる税率は保有期間によって大きく変わります。短期譲渡と長期譲渡の税率差は、売却を1年早めるか遅らせるかで経済性が変わるほど大きなものです。
1. 5年というラインが最大のポイント
日本の不動産譲渡所得税は、売却年の1月1日時点で保有期間が5年以下の場合は短期譲渡としておよそ39%、5年を超える場合は長期譲渡としておよそ20%の税率が適用されます。これは誤差の範囲ではなく、1回の売却で数年分の値上がり益に相当する差になり得ます。
2. 保有期間の起算日は契約日ではなく取得日
判定に使われるのは登記上の取得日であり、比較の基準となるのは売却日そのものではなく、売却年の1月1日時点です。実際の5年経過まであとわずかでも、年始の売却がラインの手前に入ってしまうことがあります。
3. 控除できる費用は課税対象の譲渡益を減らす
取得費や一定の改良費、仲介手数料などの譲渡費用は、課税対象となる譲渡益から控除できます。購入価格と売却価格だけを比較して税負担を見積もると、実際より過大に見積もってしまうことがあります。
4. 居住用財産の特別控除には条件がある
自己居住用の不動産には特別控除が適用される場合がありますが、投資用住戸や、要件を満たす期間居住していなかった住戸は対象外となるのが一般的です。思い込みで判断せず、税理士に確認する価値があります。
確認しておきたいポイント
- 売却予定年の1月1日時点での正確な保有期間
- 売却時期を少しずらすことで5年のラインを越えるか
- 譲渡益から控除できる取得費・改良費の証憑
- 居住用財産の特別控除の対象になるか
5年のラインを意識した売却タイミングの調整は、売主が実質的にコントロールできる数少ない税務判断の一つです。売り出す前に試算しておく価値があります。